イセリア美食列伝――リアのごはん


 昼過ぎに起きると、まずは湯浴みをして、昨夜の汚れを洗い落とす。
 この生活に置かれてからの、それがリアの日課だった。

 しかし、その日はやけに念入りに、リアは体を清めさせられた。
 特に、その幼い性器は二人のメイドによって執拗なまでに洗われ、手入れをされたのである。

 入浴を終えたリアが部屋に戻ると、すでに男が待っていた。
 腰掛けた椅子が壊れそうなほどにでっぷりと太った、醜い中年男――
 クレオラで、悪徳役人に捕まり、奴隷商人に売られたリアを買い取った、彼女のご主人様である。

「お風呂は気持ち良かったかいリア? 今日はね、珍しい物を持ってきたよ」

 そう言って男は目の前のテーブルに置いていた桶状の容器を掲げる。
 恐る恐る近づいて見ると中には白い胡麻のようなものが三分の一ほど入っていた。

「ヒッ!? も、もうやだよぉ……」

 途端に悲鳴を上げ、小さな体を震わせて、弱々しい声で許しを請う少女。
 これまでの経験から、リアは反射的にそれを『薬』だと思ったのだ。

 今度は一体、どんなおぞましい効果を持った薬なのか。

 また異常なほど敏感な体にされて、激悦に悶え狂わされるのか。
 それとも、女の子の粒果を男のモノに変形させられて、雄快楽と搾精拷問の地獄に突き落とされるのだろうか――。

「ははは。違うよリア。これは薬じゃなくて食べ物だよ。お米と言ってね」

 凄腕のアサシンであった面影もなく怯える少女を宥めるように、男は気色悪い猫撫で声を出す。

「東の方の国では大変好まれていて、毎食でもこれを食べるほどらしい」

 だが器の中の白い粒は、どう見ても美味しそうには見えない。
 訝しがるリアに、男は続ける。脂肪で膨れた顔に、やに下った笑みを貼りつけて。

「もちろんこのまま食べるんじゃないよ。水に浸して炊くんだ」

(……水に、浸して?)
 その部分に、妙に力が入っていた。ひどく嫌な予感がする。

「だからね。このお米をリアちゃんのお水で炊いてみようと思って」
「リアの……お水、で?」

 意味がわからなかった。
 しかし、男の視線が、素肌にバスローブを纏っただけの自身の股間へと向けられていることに気づいて、愕然とする。
 まさかそんな、という常識は、これまで男にされてきた数々の行為の前では余りに頼りなく、虚しかった。

「リアちゃんの美味しい美味しいお汁で炊いたご飯を食べたいんだよ」

 はっきりと言葉にされて、頭を殴られたような衝撃に眩暈がした。
 理解の埒外にあるものへの恐怖に囚われ、か細くしか出ない声で、それでも懸命に考え直してくれるよう懇願する。
 だが、絶対の支配者たる男は、有無を言わせてくれなかった。
 バスローブを脱いでテーブルに上がるよう命じられる。

「うっ、ああっ……はぁ、はぁ……」

 腰を落とし、畳んだ膝を大きく開いて、曝け出した一番恥ずかしい場所に指を這わす。
 少女自身の指で不器用に弄ばれる幼い花弁は、椅子に座る男の目線とピッタリ同じ高さ。
 その真下には、米の入った容器が置かれている。
 自分で慰めて、愛液を搾れというのだ。

(おかしいよ、こんなの……! もうイヤだよ……誰か助けてよぉ……!)

 吐き気が込み上げるほどの嫌悪感に苛まれ、激烈な羞恥に焼かれながら、奴隷少女は自らを愛撫する。

 逆らう術などない。
 優しげな物腰をしていても、一度主人の機嫌を損ねれば、容赦ない折檻を受けることは思い知らされている。
 せめて少しでも早く、この悪夢のような現実を終わらせたくて、リアは必死に手指を動かした。

 中年男の肉棒に連日連夜掘り返されて、一本の縦筋だった秘裂はわずかに綻び始めている。
 幼い媚粘膜もまた、年不相応な成熟を遂げさせられて、
 ぎこちない刺激にも敏感に反応し、快楽と蜜液をしとどに生じさせ、溢れさせた。
 全身に広がる快楽がリアの意識と視界に薄靄をかけ、零れ落ちた愛液が白米を濡らす。

「ああ、イクっ……イッちゃうっ!」

「またっ、またイクっ、イクのぉ!」

「はぁ、はぁ……イク、イクぅ……」

 二度、三度と絶頂を極める。
 なおも続けて連続七回、四回目からは潮まで吹いた。
 しかし、それでも指示された量には遠く及ばない。
 なにしろ、リアの頭がすっぽり入る大きさの容器を、八割まで満たせと言うのだ。
 そもそも、現実に可能なこととはとても思えない。

「許して……もう許してよぉ……!」

 それでもやれと言われればやるしかないと、半ば自棄になり、半ば諦めていたリアにも、さすがに泣きが入る。
 度重なる激悦に疲労困憊、朦朧として、今にも事切れてしまいそうだった。

「無理だよ……死んじゃうよぉ……」
「大丈夫だよ。ほら、これを飲んで」

 差し出されたグラスに一瞬躊躇い、どうせ無駄だと観念して、口をつける。
 舌先に触れたのは、よく冷えた水の味。
 渇ききった喉が求めるまま、気づけば夢中になって嚥下していた。
 もちろん、ただの水であるはずもなく。

「あっ、がっ!? あぁあぁっ……!」

 直後、全身が沸騰した。特に膣孔は爆ぜるように疼いて、
 新たに夥しい量の蜜液を分泌し、まるで失禁したかのように濡れそぼった。

 媚薬――ではない。

 強壮薬である。それも、極めて強力な。
 あくまで二次的な効果である発情の誘発でさえも、並の媚薬より遥かに勝るほどの。

「あひっ、ひぁっ、ふあぁぁっん!」

 猛烈な飢餓感に理性は呆気なく吹き飛び、リアは獣じみた叫び声を上げて自身の股座を掻き毟った。
 どっぷりと濁った本気汁を垂れ流しに、断続的に繰り返される潮吹きは次第に切れ目を失っていく。
 まるで、朝一番の放尿がずっと続いているような有様だった。
 みるみるうちに、容器を満たしていく。

「あっ、ああっ……あぁぁ……っ」

 しかし、もう少しというところで、蜜壺の貯蓄より先にリアの体力が底を突いた。
 意識を手放し、倒れこもうとする。当然、許されるはずがない。

「仕方ないなあ。手伝ってあげよう」

 男は後から、片方の腕でリアの両脚の膝裏をまとめて掬い、上体を自分の胸板にもたれさせて、小さな体を持ち上げた。
 幼児におしっこをさせる姿勢だ。
 そして、空いている腕で、可愛い少女奴隷の水源を容赦なく掘りたてる。

「……っ!? あっ、あぁあぁぁっ!?」

 一瞬の安息からさらなる悪夢の渦中へと引き戻されたリアは、望まぬ激感に狂わされ、絶叫と蜜液を迸らせた。





「ふぐっんぐっ……嗚呼、美味しい! 美味しいよリア! 最高だよっ!」

 リアの愛液で炊いたご飯を豚のように貪り、男は夢心地で歓声を上げた。
 主人の称賛を受ける少女奴隷は、白濁に塗れた体をベッドに投げ出したまま、ピクリとも動かない。
 限界まで恥蜜を搾り取られた後、疲れきった体を炊き上がるまでの暇潰しに使われたのだ。

 男が舌鼓を打ち、快哉を上げるたび、小さな胸におぞましい喪失感が広がる。
 魂を抜き取られて味見され、食べられているような気分だった。
 もしもこの屋敷から逃れることが出来ても、もう二度と元の自分には戻れない気がして。

 横たえた顔を覆う桃色の髪の奥で。赤い瞳から涙が一筋。零れて、堕ちた。

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